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クラフトビールとアカデミー「言語化・ラボ

ビールを飲んだときに感じる「香ばしい」「華やか」「まろやか」などの印象。
それは人によって、また同じ人でもその日の気分やシーンによって、

違う言葉で語られるものです。

 

言語化・ラボは、その一瞬の体験を“自分の言葉”で表す練習の場。
感じたことを言葉にすることで、味わいの記憶はより鮮明になり、ビールの世界がぐっと広がっていきます。

 

正解はありません。

「クリーミーって、まるでカフェラテみたい」
「シャープって、喉を突き抜ける風みたい」

そんな自由な表現こそが、あなただけのテイスティングノートです。

ここで言葉にしたことが、きっと誰かにとっての発見になり、
また次の一杯をもっと楽しくしてくれるはずです。

1. 香ばしい

焙煎麦芽から生まれるパンのような香りやナッツのニュアンスが特徴。トーストしたアーモンドやコーヒーのような心地よい苦味が余韻に残り、飲むたびに奥行きを感じます。冷やしすぎず、10〜13℃前後で飲むと複雑な香りがより引き立ちます。

 

<当てはまるビアスタイル>
スタウト、ポーター、ブラウンエール

<ビアスタイルの説明>

  • スタウト:アイルランド発祥。強いロースト香とクリーミーな泡。チョコやコーヒーの印象。

  • ポーター:18世紀ロンドンの労働者に愛された黒ビール。香ばしさと軽快さを両立。

  • ブラウンエール:ナッツやキャラメルのような甘香ばしさを楽しめる、飲みやすい濃色エール。

 

<ペアリング>
炭火焼きの肉、燻製チーズ、ビターチョコレート。香ばしさが食材の焼き目や焦げ目と響き合う。

 

<シーン>
秋の夜長や焚き火を囲むアウトドア。ゆっくり語り合う時間にぴったり。

<おすすめグラス>
パイントグラスやスニフターで、香ばしい香りをしっかり楽しむ。

2. 華やか

フルーティーやフローラルな香りが前面に広がり、飲む瞬間に気分を明るくしてくれるようなビール。酵母やホップ由来の香りが豊かで、味わいも立体的。

<当てはまるビアスタイル>
IPA、ベルジャン・ホワイト、セゾン

<ビアスタイルの説明>

  • IPA:ホップの香りが爆発的。柑橘やトロピカルフルーツのアロマ。

  • ベルジャン・ホワイト:小麦に加え、オレンジピールやコリアンダーで爽やか。

  • セゾン:ベルギー農家由来。スパイシーで複雑、フルーティーな発酵香。

 

<ペアリング>
スパイス料理(カレー、タイ料理)、ハーブチキン、柑橘を使ったサラダ。

 

<シーン>
夏の夕暮れ、テラスで乾杯。パーティーの最初の一杯としても最適。

 

<おすすめグラス>
チューリップ型グラスで香りを広げ、アロマを最大限に堪能。

3. 繊細


控えめで柔らかな風味。派手さはないが、麦芽とホップの微妙なバランスを感じさせる。軽快で雑味がなく、飲み飽きしない。

 

<当てはまるビアスタイル>
ピルスナー、ヘレス、ケルシュ

 

<ビアスタイルの説明>

  • ピルスナー:チェコ発祥。黄金色で爽快、苦味が心地よい。

  • ヘレス:南ドイツ発。穏やかで麦芽の優しい甘みを楽しめる。

  • ケルシュ:ケルン発祥。上面発酵だがラガーのようにクリア。

 

<ペアリング>
寿司、白身魚のカルパッチョ、蒸し野菜。繊細な料理の味を邪魔しない。

 

<シーン>
昼の食事や、軽やかに飲みたいとき。仕事終わりの“最初の一杯”にも最適。

 

<おすすめグラス>
ストレートな細身のグラス(シュタンゲ)で冷たい爽快感を。

4. リッチ


味わいが厚みを持ち、複雑な層を感じられる贅沢なビール。甘味・苦味・アルコール感が重なり、長い余韻を残します。

 

<当てはまるビアスタイル>
バーレイワイン、トリペル、ダブルIPA

 

<ビアスタイルの説明>

  • バーレイワイン:高アルコールでフルボディ。ドライフルーツやカラメルのような深み。

  • トリペル:ベルギーの修道院スタイル。甘美でスパイシー、華やかな余韻。

  • ダブルIPA:ホップとモルトをどちらも贅沢に使い、強烈で豊かな味わい。

 

<ペアリング>
熟成チーズ、ジビエ、フォアグラ、濃厚なチョコレートケーキ。

 

<シーン>
記念日ディナーや冬の夜に。ゆっくりとグラスを傾けながら楽しむ。

 

<おすすめグラス>
スニフターやゴブレットで香りと温度の変化を楽しむ。

5. シャープ

苦味や酸味が際立ち、切れ味の鋭さがある。輪郭がくっきりしていて、飲み口も後味もキリッとした印象。

 

<当てはまるビアスタイル>
アメリカンIPA、サワーエール、ドライラガー

<ビアスタイルの説明>

  • アメリカンIPA:強いホップの苦味と香り。鮮烈な柑橘感。

  • サワーエール:乳酸発酵による酸味。爽快で刺激的。

  • ドライラガー:発酵を極限まで進め、余計な甘みを削ぎ落とした“キレ”のある味わい。

 

<ペアリング>
揚げ物、スパイシー料理、牡蠣フライ。油や刺激をシャープな切れ味でリセット。

 

<シーン>
夏の野外フェス、BBQ、汗をかいた後の一杯。

 

<おすすめグラス>
パイントグラスで勢いよくゴクゴクと。

6. まろやか


味わいに角がなく、口当たりが柔らかい。甘みやコクがやさしく広がり、安心感のある味わい。

 

<当てはまるビアスタイル>
ミルクスタウト、アンバーエール、ベルジャン・ダブル

 

<ビアスタイルの説明>

  • ミルクスタウト:乳糖による自然な甘みとクリーミーさ。

  • アンバーエール:カラメル麦芽が作る優しい甘みと軽やかな飲みごたえ。

  • ベルジャン・ダブル:モルトとフルーティーさが複雑に絡み合うが、柔らかくまとまる。

 

<ペアリング>
ビーフシチュー、ローストチキン、ティラミス。まろやかさが料理を包み込む。

 

<シーン>
家族団らんの食卓や、読書とともに過ごす夜。

 

<おすすめグラス>
パイントやゴブレットで、泡も含めて柔らかな口当たりを楽しむ。

7. 透き通る


雑味がなく、クリスタルのように透明感のある味わい。クリーンで爽快、口当たりも軽快。

 

<当てはまるビアスタイル>
ジャーマンピルスナー、ケルシュ、ライトラガー

 

<ビアスタイルの説明>

  • ジャーマンピルスナー:鮮やかな黄金色とクリーンな苦味。

  • ケルシュ:麦芽とフルーティーさが繊細に調和する透明感のある味。

  • ライトラガー:軽快で爽やか。喉を潤す飲みやすさ。

 

<ペアリング>
刺身、冷奴、グリーンサラダ。繊細な料理の邪魔をしない。

 

<シーン>
真夏の昼間、喉を潤す最初の一杯に。

 

<おすすめグラス>
細身のラガーグラスで清涼感を引き立てる。

 

8. 濃厚


風味が力強く、重厚。甘みや苦味、アルコール感が強く、飲みごたえ抜群。

<当てはまるビアスタイル>
インペリアルスタウト、ドッペルボック、バーレイワイン

 

<ビアスタイルの説明>

  • インペリアルスタウト:アルコール度数高め。チョコやコーヒーの濃密な風味。

  • ドッペルボック:ドイツ修道院の力強いラガー。モルティーで甘みが濃厚。

  • バーレイワイン:熟成に耐えるフルボディ。シェリーやドライフルーツのニュアンス。

 

<ペアリング>

ブルーチーズ、ラムチョップ、濃厚なチョコレートデザート。

 

<シーン>
冬の夜、暖かい部屋でゆっくりと。デザートワイン代わりにも。

 

<おすすめグラス>
スニフターで香りと温度変化をじっくり楽しむ。

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